飲食店を経営する店舗は、保健所の審査を受け、許可をもらう必要があります。審査項目は、店内の配置や照明の明るさ、手洗い場の位置など、細かくチェックされ、全てをクリアしていないと飲食店経営の許可がおりません。
さらに飲食店用の店舗を最初から全て作るということは、実は想像するよりも多くの時間とお金がかかる上、ある程度保健所審査内容の知識も必要です。例えば、もともと事務所だったテナントを飲食店用に作り替える際に必要な経費は、安く見積もっても1千万円はかかります。内装工事、水回りの工事、店舗用照明や業務用換気扇の設置、備品の購入などが準備資金の主な用途になります。また、一口に備品と言っても、大型のものであれば業務用冷蔵庫から小さなものですと食事用のシルバーまであります。そして、いざ保健所審査にパスできなかった場合は、その箇所のやり直しを余儀なくされます。限られた時間と資金のうちで飲食店経営に乗り出すのでしたら、居抜き物件が心強い味方になります。居抜きというのは、もともとその場所で飲食店を営業していて、店内の内装や設備がそのまま使える状態で借りられる物件ということです。
飲食店に必要不可欠なテーブルや椅子はもちろん、調理器具、皿なども全て備え付けですので、必要な手続きや保健所の審査も素早く済ますことができ、物件を借りたらすぐにでも開店することができます。準備に必要な時間が大幅に短縮され、その分早く開店することができれば、予定よりも早く集客できるというメリットもあります。